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京の小話 みやこの風
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寒さも緩みはじめ、太陽の光も徐々に力強さを増してきました。春の味覚といえばやっぱりたけのこ。京野菜の一つである「京たけのこ」は他地方のものに比べ、えぐみが少なく、やわらかいという特徴があります。
日本一ともいわれるその品質を誇れるのは、まず京都の気候、土壌条件がたけのこの生育に適しているから。そして長年培われてきた栽培技術。寒くなると竹やぶ一面にわらを敷き、その上に土を置くことで地温や土壌水分を保たせる、この重労働が京たけのこの柔らかさを生み出しています。
収穫の仕方もまた京都独特。「ほり」と呼ばれる農機具を使って、まだ土から顔を出していないたけのこを掘ります。これは、たけのこが空気に触れ光に当たって、硬くなるのを防ぐ工夫なのですが、地面の小さなひび割れを見つけてほりを差し入れる姿はまさしく職人! おいしいたけのこ作りに対する情熱が伝わってきます。
さて、たけのこ料理といえば、若竹煮や若竹のお吸い物などワカメと一緒にいただくのが定番の味。「春の出会いもの」ともいわれ相性抜群です。それもそのはず、ワカメに豊富なカルシウムには、たけのこのえぐみになる成分と結合し、中和する力があるのです。
しかし、最初に書いたように京たけのこはえぐみが少ないのが特徴。それならいっそ黄金コンビを解消させて、たけのこだけをじっくり炊いたり、素揚げにしたりして素材本来のやさしい味を試してみるのはいかがでしょう。最近、芸人さんも一人で活躍される方が増えているように、相方と離すことでさらなるたけのこの魅力に出会えるかもしれませんよ。

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