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京の小話 みやこの風
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そろそろ本格的な夏。暑い夏を丈夫に乗り切るにはやはり、栄養たっぷりの夏野菜。今回は、京の夏野菜のひとつ、鹿ケ谷カボチャのお話です。
お尻の部分がぷっくり膨らみ、ひょうたんのような形をしている鹿ケ谷カボチャが作られ始めたのは江戸中期。津軽国に旅をした洛東のお百姓さんが、土産に持ち帰ったカボチャの種を鹿ケ谷村(現在の左京区鹿ケ谷)のお百姓さんにあげたところ、実をつけたカボチャがひょうたん型になったということです。丸い形を想像しながら育てていたお百姓さんは、出来上がった形にさぞびっくりしたことでしょう。味はあっさりめで煮崩れしにくいので、じっくり煮込むのにぴったり。だしを効かせた京の味わいが生きる素材です。
さて、カボチャを食べる日といえば冬至。この日に食べれば風邪を引かないといわれ、日本中の食卓を賑わわせています。
しかし、鹿ケ谷、安楽寺の「カボチャ供養」は夏の行事。江戸末期、住職がご本尊から「夏の土用のころに鹿ケ谷カボチャを食べれば中風にならない」との啓示を受けて以来、毎年7月25日になると煮炊きした鹿ケ谷カボチャを参拝客に振る舞う行事が催されているのです。もともとカボチャは栄養価が高いのですが、鹿ケ谷カボチャは、成人病予防に効果があるリノレン酸をはじめ体に良い成分が、一般のカボチャよりも豊富で、疲れた体にうれしい食材。栄養面から見ても「土用に鹿ケ谷カボチャ」の公式は成り立ちます。
元気いっぱいの夏を願って今年の土用は、鰻とともに鹿ケ谷カボチャも味わってみませんか。

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